San Diego News サンディエゴ発ニュース

大リーグ、ソウルで開幕 大谷、ダルビッシュから安打

2024年3月22日

大リーグ開幕戦が3月20日、韓国ソウル高尺 (コチョク) スカイドームで行われ、ドジャースの大谷翔平選手 (29) がパドレス戦で2安打/1打点/1盗塁と躍動、5-2の勝利に貢献した。

「最後まで試合に出られて終わったことが一番良かった」と満足そうに振り返った。


パドレスの開幕投手を2年ぶりに務めたダルビッシュ有投手 (37) との初対決が実現した。

3回に今季初ヒットとなる右前打を放ち、二盗も決めて観客を沸かせた。

ダルビッシュ投手が4回途中で降板したため、対戦は2打席のみ。

「これから何回も対戦すると思う」と再戦を期待した。

4-2の8回には左前へ運んで追加点を叩き出し、勝負強さを見せつけた。


大谷選手は昨年12月にドジャースと10年/総額7億ドル (約1,015億円=為替レートは入団合意時) のスポーツ界史上最高額で契約した。

2月に結婚を発表し、妻真美子さん (27) も今回の遠征に同行。

公私ともに心機一転でメジャー7年目のシーズンの一歩目を踏み出した。

昨年9月に右肘手術を受けたため、今季は打者に専念し、2年連続の本塁打王を狙う。


韓国で大リーグの公式戦が開催されたのは初めて。

3月21日の第2戦はプロ野球オリックスからドジャースに移籍した山本由伸投手 (25) が先発したが、5失点 (自責5) で敗戦投手となり、ほろ苦いデビューとなった。

*写真は高尺 (コチョク) スカイドーム

 

(2024年5月1日号掲載)

ダルビッシュ、首張りに悩む IL入り、大谷から2三振奪う

2024年4月20日

大リーグ、パドレスは4月17日、ダルビッシュ有投手 (37) が首の張りを訴え、15日間負傷者リスト (IL) に入ったと発表した。

球団公式サイトによると、シルト監督は「首の上部の張りで、少し休みを取るだけ」と長期離脱にならない見通しを示した。

IL入りは4月15日に遡 (さかのぼ) って適用される。


日米通算200勝にあと4勝に迫るダルビッシュ投手は今季5試合に投げて勝ち星がなく、0勝1敗、防御率4.18。

前回登板のドジャース戦 (4月14日・ドジャースタジアム) は5回 / 3失点 / 3被安打 (1本塁打) / 2奪三振/2四死球/で、勝敗は付かなかったが、大谷翔平選手から2三振を奪った。

試合は6-3でパドレスが勝利。

6回から救援登板した松井裕樹投手が1回1/3を投げ、無安打/無失点に抑えて今季2勝目を挙げた。


試合前には、右翼付近にいたパドレスのダルビッシュ投手にドジャースの大谷選手と山本投手が駆け寄った。

昨春のワールド・ベースボール・クラシック (WBC) で日本代表の優勝に貢献した3人は、笑い合いながら約15分間の会話を楽しんでいた。


ドジャースとパドレスは韓国で開幕2試合を戦ったが、開幕戦はダルビッシュ投手、2戦目は山本投手が先発だったため、この時は3人が表立って話すことはなかった。


(2024年5月16日号掲載)

「健康生活に最適な街」ランキング SD全米4位/カリフォルニア州2位

2024年4月15日

金融サービス会社/シンクタンクで、クレジットスコアなど信用履歴の調査業務も行う個人金融サイト「ワレットハブ (WalletHub) 」は4月、「健康生活に最適な街」のタイトルで、182都市を対象に全米とカリフォルニア州の都市ランキングを発表した。


WalletHubのリサーチャー/アナリストは「健康維持の責任は個人が担っている。

栄養価の高い食事を心がけ、定期的に運動を継続し、精神衛生ケアも疎 (おろそ) かにしない生活習慣が不可欠」と提唱。

その上で「理想的なライフスタイルを実現するには、高度な医療提供、緑豊かな公園レクリエーション施設の充実高品質食品
求めやすい都市に暮らすことが肝要。

生活環境の優劣こそが健康維持を成功させる重大なファクター」と強調している。


WalletHubは健康の重要指標41項目を調査対象とし、人口が集中する182都市圏を比較。

これらの指標は、医療、食事、フィットネス、緑地の4カテゴリーに大別され、各項目が100点を満点として採点。

データセットには、医療費、果物/野菜の消費量、能動的身体活動量の割合 (成人) などが含まれている。


サンディエゴ全米4位カリフォルニア州2位と高評価。

項目別では、ハイキングトレイル整備度、健康志向レストランの数、フィットネス習慣の割合が突出し、最上位グループの位置につけた。


サンフランシスコは全米/CA州で1位にランクされた。

上位都市圏ではホノルルが全米2位、シアトルが3位と続く。

全米100位以内にランクインしたSD郡の都市はオーシャンサイド (全米45位/CA州13位)、チュラビスタ (全米93位/CA州18位)。

 

(2024年5月1日号掲載)

ピッチクロック、時間制限強化 故障者増加? ダルビッシュも懸念

2024年4月12日

大リーグで昨季から導入された投球間時間制限ピッチクロック」が、投手故障増加させているとの懸念が強まっている。

昨年は大谷翔平選手 (現ドジャース) らが手術に踏み切り、今季もエース格の投手が次々に負傷。

選手会が「前例のない脅威」と声明を出す事態となった。


時間制限の影響は多くの投手が体感している。

昨年9月に右肘手術を受けた大谷選手は「短い時間で多くの仕事量をこなすので、間違いなく負担は増えている」ときっぱり。

パドレスのダルビッシュ有投手も「しんどいことはしんどい」と漏らした。


今季は走者がいる場面での制限が20秒から18秒短縮された。

まだ序盤ながら、昨季サイ・ヤング賞 (最優秀投手賞) に輝いたヤンキースのゲリットコール、2020年に同賞を受賞したガーディアンズのシェーンビーバー、昨季最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得したブレーブスのスペンサーストライダーら大物投手が相次いで右肘を痛め、危機感が高まった。

選手会は、リーグが十分な検証を行わずに導入から1年でさらに短くしたことを厳しく批判している。


一方で、負傷が増えている要因は複合的との見方も。

通算257勝を誇るジャスティンバーランダー投手は、球速や回転数の上昇に触れ「全てが少しずつ影響している。

一番大きいのは投球スタイルが変わったこと」と強調した。


テクノロジーの発達を背景に投打のレベルは飛躍的に進化しており、大谷選手も「軽く投げていく状況が先発投手でも少ない」と話す。

最先端の理論を追求するダルビッシュ投手は「もっと栄養やケアに目を向けていかないといけない」と対応策を挙げた。


 

(2024年5月1日号掲載)

行方不明の飼い犬、8か月後に再会 SDから2,000マイル先、ミシガン州で

2024年4月7日

サンディエゴ市内の家族が飼っていたテリアのミックス犬「ミシュカ」は昨年7月、自宅の車庫から逃げ出し、約8か月間、行方不明となっていた。

長く失踪していたミシュカだったが、今年4月初めに、サンディエゴから約2,000マイル (約3,220キロ) 離れたミシガン州デトロイト
郊外の小都市ハーバーウッズで無事に保護された。


発端はハーバーウッズの地元警察に寄せられた「野良犬が徘徊している」との通報だった。

警察官が同市内にあるグロスポイント動物養護協会と連絡を取り、この3歳の雌 (メス) 犬は保護された。

健康状態も良好。

子犬にはマイクロチップ (個体識別用集積回路) が埋め込まれており、ミシュカと名付けられたテリアのミックスで、サンディエゴの
一家族に飼われている登録犬であることが判明。

電話番号も記されていた。


グロスポイント動物養護協会が家族に連絡すると、一家は親戚を訪ねてミネアポリス (ミネソタ州) に滞在しているところだった。

知らせを受けて、彼らはミネソタからミシガンまで10時間かけて車を運転し、ミシュカを迎えに行ったという。


家族の一人は「私は (ミシュカを見つけるのを) 諦めなかった。

『迷子犬を捜しています』のチラシを1,000枚以上も作り、近所の電柱や車の後部ウィンドウなど、人の目に付く所に貼っていた。

でも、こんな遠くで再会できたなんて! どうして彼女がミシガンにいるのかを知りたいだけ」と話した。


この幸せな結末までの展開を知っているのはミシュカだけ。

話してくれるだろうか?

* 写真はイメージ

 

(2024年5月1日号掲載)

インペリアル郡でM4規模の地震 SDでも有感、昨年末から断続的に

2024年2月14日

2月12日早朝、サンディエゴ郡の東隣、インペリアル郡エルセントロ市近くでマグニチュード (M) 4.8の地震が発生し、翌13日深夜11時53分にも同郡内でM4.1の地震が記録された。

2回目の震源地はエルセントロ市から北に約25マイル (約40キロ) 離れたウェストモーランド市内と推定され、震源の深さは約6.7マイル (約10.8キロ)。

米国地質調査所 (USGS) が報告した。


13日には同じ地域で、さらに複数の小規模な地震が発生した。

午後11時49分にインペリアル郡カリパトリア市西部でM2.5、午後11時55分にM2.6、午後11時56分にはM2.5の余震が記録されている。

USGSの地震計マップ「Did You Feel It?=DYFI」によると、本震と思われるM4.8の地震はSD郡とリバーサイド郡でも有感だったことが明らかになっている。

USGSによると、12~13日の揺れは過去数年間に南カリフォニアで起きた群発地震の中で最大規模だったという。


昨年11月30日以降、インペリア郡を中心にSDでも感じられる断続的な地震が起きている。

USGSによると、カリフォルニアでは年間約500回の地震が発生するという。

SD郡は他地域と比較して地震が少ないと言えるが、1984年以降はそれまでの50年間と比べて約2倍も増加しており、警戒感を強めている。


USGSは地震早期警報システム (EEW) を開発中だ。

自動受信ネットワークを通じて、揺れが到着する数秒前に住民への警報送信を可能にするという、EEWにより、M5.0以上と予測されれば「MyShake」「ShakeReadySD」などのアプリから個人の携帯電話へ警報が送信される。


(2024年3月1日号掲載)

アスリートの身体能力向上促進 SDに生体力学研究所誕生

2024年2月17日

パドレスダルビッシュ有投手 (37) と松井裕樹投手 (28) がサンディエゴに新しく完成した「PLNUバイオメカニクス研究所 (PLNU Biomechanism Lab)」の開業記念式典に参加した。

この施設は、野球選手の身体の動きやメカニズムを力学的に分析・研究することを目的としており、パドレスとパートナーシップを結んでいる。


同研究所のグランドオープニングは2月5日にポイントロマナザレン大学 (PLNU) 近くで行われ、両投手が式典会場に姿を見せた。

パドレスとPLNUが共同で出資したこのラボでは、ビデオ映像などからのデータ解析を通じて、投球動作の改善を実現する研究が進められている。


ダルビッシュ投手は地元メディアに対し、「ブルペン強化の後押しとなり、練習の質が向上することを楽しみにしている」とコメント。

松井投手も「どれほど投手を支援できるかが楽しみ」と、その活用に期待を寄せていた。


研究所では、投球打撃守備メカニクスに関するデータを収集するために、洗練されたモーションキャプチャー、力量プラットフォームボール軌道追跡技術をフル活用する。

野球のバイオメカニクス専門家による指導のもと、選手のパフォーマンスと負傷のリスクを科学的根拠に基づいて解析していく。


地元メディアは、この施設を「科学とスポーツの融合を推進し、アスリートのパフォーマンス向上と健康維持に貢献するだろう」と評している。


*写真はイメージ


(2024年3月1日号掲載)

SDカレッジエリアで「覗き魔」逮捕 学生街で頻発する家宅侵入ケース

2024年2月15日

サンディエゴ市警察 (SDPD) は2月14日午後8時過ぎにSD市内カレッジエリア家宅侵入容疑の男を逮捕した。


被害者はサンディエゴ州立大学 (SDSU) 3年の女子学生。

男は女性の自宅裏庭で身を隠していたが、通報を受けた警察官が現場に駆けつけ、庭のフェンスを飛び越えて追跡から逃れようとしたところを「御用」となった。


女性によると、過去1週間に3回ほど、不審者が自宅の窓から内部を覗 (のぞ) く姿を目撃したと話している。

実際に、自宅監視カメラには住居内を覗き見している人物が捉えられていた。

警察は別の事件にも関連したもう一人の容疑者を捜索中だという。


警察によると、同エリアの住民から「覗き魔」 (Peeping Tom) の苦情や「不審者徘徊 (はいかい)」の不安が多く寄せられているという。

昨年末には自宅でシャワーを浴びていた女性を男が覗き見していたとの通報も。

さらに、ライドシェア (自動車相乗り) のドライバーを装った人物による2件の性的暴行事件があった。


住民の一人は「この地域は学生街で治安も良好という定評があるので、多くは油断しているかもしれない」「キャンパス内外に暮らす女子学生も多く、悪意ある人間のターゲットになる危険性が高い」と、警戒心を露 (あら) わにした。


*SDPDは2月29日、昨年12月に起きた覗き見事件の容疑者 (57) が事件から約2か月後に出頭したことを明らかにした。



*イラストはイメージ



(2024年3月1日号掲載)

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